テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第101回はドラマ『子宮恋愛』(読売テレビ)に出演中の沢村玲さんが登場です。
「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」沢村玲
◆原作は本能的に恋をした男性と夫との間で揺れる主人公・まき(松井愛莉)の繊細な感情描写がSNSで話題を呼んだ同名漫画。沢村さんは、まきにそっけない態度をとるモラハラ夫の苫田恭一を演じています。
本人はそこまで悪気はないのですが、恭一は傍から見ると結構なモラハラ夫。大学時代のある出来事が、彼の結婚観やいろんな感性にズレを起こす原因になっているんです。例えば、まきのことは“自分が生きるために必要な存在”という感じで。劇中に「(結婚は)スマホを持つような感覚」というせりふがあるんですが、まきに対して愛情が全くないわけじゃないけど利便性を重視しているというか、そういう考え方が普通になってしまっているキャラクターかなと思います。
◆演じるのが難しそうな役ですよね。
そうですね。恭一は感情が読み取りにくいし、何を考えているのか分からないことも多いので、お芝居は全体的にすごく難しかったです。しかも彼のモラハラな態度は、意図的というより次第にズレていった結果かなと思います。人として曲がってしまっている部分がふっと出るときや、優しさを見せてはいけないというのが特に難しかったですが、そうなった背景が恭一の中にあって、そこもちゃんと伝えなきゃいけないなと思っていました。
◆役作りで意識したところは?
難しい役だったので、周囲の人たちからアドバイスを頂きました。職場でも恭一は生徒に寄り添うタイプではないので、ドライな感じを突き詰めて演じました。
◆恭一とご自身の共通点や共感できるところはありますか?
どっちもほぼないです(笑)。唯一ちょっとだけ共感できたのは、大学時代にサークルが同じだった寄島(吉本実憂)に出会って恋をするシーン。当時の恭一はまだ結構ピュアだったと思うんですけど、どんな人と出会って恋をするかで、その後の自分の恋愛観がガラッと変わることもあるだろうから重要だなと思って。共感というか、恭一がこうなるのも分からなくはないという感じでした。
◆まきの考えや行動で“これは分かる”と思うシーンはありましたか?
僕が言うのもなんですが、まきが同僚の山手(大貫勇輔)にひかれて心が動いてしまう気持ちは普通に分かります。むしろ今までよく我慢したなって。まきは夫を支えるためにいろんなことに耐えてきて、器がすごく大きい女性だと思うんです。よくここまでついてきてくれたなっていうのは、僕個人としては思いました。
◆役とご自身の共通点はほぼないとおっしゃっていましたが、沢村さんは普段周囲の人にどんな性格だと言われることが多いですか?
“おしゃべり”と言われることが多いです。学生の頃から父や父の友達とよく一緒にいて、当時から大人に交じって野球や格闘技を観戦していたので、今も変わらずそれらは好きですしF1なども好きですね。
◆多忙な毎日の中でのリフレッシュ方法はありますか?
シーズン中だと、それこそ野球観戦。ボクシングを見たりするのも好きです。あとは料理。激辛グルメが好きで、最近はエビチリならぬボリュームたっぷりの“鶏チリ”を作りました。エビの代わりの鶏肉はお酒に漬けて、片栗粉をまぶしてやわらかくして。ケチャップや鶏がらを混ぜたチリソースは、辛味を強めに調整するのがお気に入りです。
◆では今後チャレンジしてみたい作品や役柄があれば教えてください。
お話を頂けるのであれば何でも挑戦したい気持ちでいっぱいです。でも“やってみたかった職業”でいうと、今回の教師以外に医者と弁護士はいつか演じてみたいですね。ファンの方の中には「ひょうきんなキャラクターを見たい」と言ってくださる方も多くて。僕はグループ(ONE N’ ONLY)内ではバラエティとかに出るとわりとそっちのポジションなので、そういうお声に応えたい気持ちもありますね。あと、僕がお芝居をやりたいと思ったきっかけがドラマ『リーガル・ハイ』の古美門さん(堺雅人)で。あんなに早口で話せることに衝撃を受けたんです(笑)。ただ早口で話すというよりはちょっと面白さを交えて、だーっとせりふを言うような役にも挑戦したいです。
◆ドラマも絶賛OA中ですが、3話以降の見どころを教えてください。
引き続きドラマ全体を楽しんでいただきたいですが、恭一に関して言うと実はこういうことがあって…という寄島との過去がより見えてくるのかなと。彼の人となりがさらに分かるので注目してほしいです。


PROFILE
●さわむら・れい…1997年1月2日生まれ。静岡県出身。B型。ダンス&ボーカルグループ・ONE N’ ONLYのボーカルとしても活動中。主な出演作はドラマ『御上先生』『ハッピー・オブ・ジ・エンド』『旦那のアレ、もらってください』など。
番組情報
『子宮恋愛』
読売テレビ
毎週(木)深夜0時59分~
●photo/中村 功 text/園山円佳 styling/竹上奈実 hair&make/小原梨奈 衣装協力/JUN OKAMOTO、Royall、MORLES、TELIC