『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』に出演中の池岡亮介さんにインタビュー。女性キャストに囲まれたドラマ撮影現場の様子から、来年2月上演の舞台『柔道少年』への意気込み、俳優という仕事への思いなどをたっぷり伺いました。
◆『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』で池岡さんが演じている役どころについて教えてください
僕は、大学病院で看護師をしている藤本修二役を演じています。女性が多い職場なので、その指示に「はい!」と従ってしっかりと仕事をこなすような若い看護師です。“イケメン看護師”といわれているので(笑)、「この人に看てもらいたいな」と思われるようなさわやかな看護師を目指しています。
◆意外に感じたんですが、今作が地上波の連続ドラマ初出演になるんですね。
そうなんです。第一話が放送されたときに、小学校、中学校時代の友達から連絡が来たんです。僕が出演していることを知らなくて、テレビを見ていたら「あれ?見たことあるぞ?」みたいなことで連絡をくれたり、高校時代にお世話になった先生から連絡があったり。
そういう反応が新鮮でうれしかったです。
今までは舞台のお仕事を頂く事が多くて、作っていく過程の違いも面白いです。舞台は稽古場が与えられていて、稽古の期間もある中で、日々積み重ねて作り上げていく。
一方、映像の現場では一瞬一瞬でその場で何かを残さなくてはいけないので、しっかり準備して臨んでいます。
これは舞台にもいえることなんですけど、芝居のシーンで周りにいる人たちの台詞とか表情に敏感に反応する、というのは意識しています。
◆本作は「チーム・バチスタ」シリーズのスタッフが再集結して制作されていますね。
医療関係のことはもちろん、カメラワークとか薬品の見せ方とかにもこだわりがあって、とても興味深いです。僕も採血をするシーンがあったんですけど、いつもは取られる側なので(笑)、貴重な体験をさせてもらいました。
◆女性キャストが多い現場ですが、いかがですか?
女性って、「初めまして」でも団結力というか、その場での結束力がすごいなって感じました。
スタジオの前室に皆さんが集まるんですけど、会話のチームワークとか盛り上がりがすごくて。
男は同じように人数が集まってもああいうふうにはならないんだろうなって思います。
僕が入れる話題もなかったです(笑)。
◆そういうときは池岡さんはどうしてるんですか?
隅っこに静かに座っています(笑)。
ご一緒するシーンはあまりないのでなかなかお会いできないんですが、高橋克典さんがたまたまいらっしゃったときに僕に話しかけてくださって「いつもこんな感じなの?ちょっと居場所ないね(笑)」って。
◆同じ看護師役の五十嵐健人さんと固まってたり?
はい(笑)。五十嵐君とは劇中でもコンビで、しかも同い年なので、そういう環境で2人の仲は深まりました(笑)。2人で飲みに行ったりもするくらい、仲良くなりましたよ。
楽屋も一緒なので、ずっと2人で行動しています。
◆『レディ・ダ・ヴィンチの診断』はどんなところが見どころですか?
普段取り扱われていないような一見聞きなれない病名とか出てきて、そういうのも新鮮だと思います。劇中での症状をみて、もしかしたら自分にも何か病気が潜んでいるかもしれないとか、ちょっとした違和感があったらすぐ病院にいってください!っていう気づきにもなればいいですね。
あと、どこまで映像に映っているか分からないんですが、僕の出演シーンは作業が多くて、細かい手元とか頑張ったんです。そこも注目して見ていただけたら嬉しいです。
◆話は変わって、来年2月に上演される舞台『柔道少年』について聞かせてください。韓国で大ヒットを記録した舞台が中屋敷法仁さんの演出で日本初上陸を果たすことで話題の本作ですが、運動能力が高い役者さんが集められたと伺っています。
登場人物がオリンピックを目指すレベルの柔道部員なので、運動神経がいい役者が集められたということで、そう見せなきゃいけないなと思っています。
実は…僕、運動神経よくないというのが最近発覚したんですよ(笑)。
◆それ、衝撃告白ですよ!
僕、ずっとバスケと水泳をやっていたんです。そこはもちろん自信はあるのですが、ほかのことやってって言われたときに、足は遅いし、筋力もあんまりないし…。プロフィールに昔、「特技はスポーツ全般」って書いていて、自分はスポーツできるつもりでいたんですけど、できないことのほうが多いぞ!?と思いはじめて…。
◆そんなことないですよ。昨年出演された舞台『夕陽伝』のときの殺陣はキレキレでしたよ。
そう見せるのは、得意なのかもしれないです(笑)。
◆なるほど(笑)。器用なタイプなんですね。でも、柔道は肉体系といいますか、ガンガンぶつかっていくスポーツですよね。どんな準備をして臨みますか?
僕の役が韓国版では巨漢というか、体の大きい方がやられていたんです。僕と真逆じゃないですか。
なので、ちゃんと体をつくらなくちゃってジムに通い始めました。人生初のプロテインも飲み始めて(笑)。
◆プロテインは先輩の遠藤雄弥さんが詳しいと伺ったことがあります。
そうなんです!遠藤さんに「どうやって筋トレしたらいいですか?」って連絡して(笑)。
◆やっぱり遠藤さんですか!すごく鍛えていらっしゃいますもんね。
それで遠藤さんに「こういうプロテインがいいよ」と教えていただいて。
でも、筋トレって一人で黙々とやるじゃないですか。一人でやるスポーツは好きだったんですけど、ジムの雰囲気が独特でまだ正直慣れないんです。
でも、柔道シーンのときにけがをしないようにということもありますから、鍛えないといけないなと気合をいれています。
◆個人的にDステ14th『十二夜』での池岡さんの振り切った演技が強く印象に残っているんですが、この作品もコメディ要素が盛り込まれているそうですね。
笑えるドタバタコメディです。僕としてはここで真価を発揮しないと、と思っています。
『十二夜』で笑いを取れる役柄をいただいて、そこで注目していただけたのが僕としてはうれしいんです。演出の青木豪さんから「こういうふうにやってみて」って言われて、その通りにやってみたらすごく盛り上がった。そこからお客様に笑っていただける快感というか、面白いことをする楽しさに気づきました。
あの作品で「演劇集団キャラメルボックス」の成井豊さんからも面白いと言っていただけて、それから成井さんの作品に出演させていただく機会も増えて、堀内夜あけの会や、今回や、コメディに挑戦させて頂ける機会が増えてとても嬉しいです。
今回は役柄的にも主人公の後輩部員の役なので、もう1人の後輩部員とコンビで自由に、思いっきりかき回していきたいです。
◆舞台で大きな笑いが来たときはどんな気持ちですか?
しめしめ、と思っています(笑)。
韓国版はお客さんの笑い声がすごかったそうなんです。
今回、劇場が下北沢のザ・スズナリで、お客さんとの距離も近いので、客席との一体感が生まれたらいいなと思っています。
◆池岡さんはどんなきっかけで俳優になったんですか?もともと興味があったんですか?
なかったんです。
◆全然?
全然(笑)。
ドラマは好きだったんですけど、それはテレビの中の世界で、自分とは別の世界だと思っていました。
もともと体育会系の部活で育ってきて、ただ部活を続けて勉強を頑張っていればいいやって思っていたんですよ。
で、あるとき部活をやめてから、まあ勉強してればいいかなって、ただ何となく過ごしていたんです。母がその姿を見かねて、名古屋に住んでいたんですけど、ちょっと東京に遊びに行こうって連れてこられたのが今の事務所のオーディション会場で(笑)。「受けてみれば?」「じゃあ受けてくる」って受けてみたら運よく準グランプリという賞をいただいてしまって。そこからですね。
だから俳優になったきっかけというと、何て言っていいか分からないんです(笑)。
◆それからお芝居をするようになって、楽しさを感じてきたんですね。
初舞台が『ラストゲーム』(再演)という舞台で、場面転換を手伝ったりというアンサンブルでの出演でした。青山劇場での上演だったんですが、千秋楽のカーテンコールでたくさんの方々から拍手やスタンディングオベーションをいただいて、そのときの感覚は今でも鮮明に浮かんで来ます。
そういうものを受けちゃうと、これからもやっぱりこの光景を見ていきたいというふうになりますよね。
役を演じるというか、自分以外の人の人生も背負えるっていうのも楽しいですし。
◆俳優さんは演じることで日常ではない全然違うことも体験できますもんね。
客観視したら日常ではないんですけど、自分がその中に入ったらそれが役柄における日常になるんですよね。だからお得ですよね(笑)。知識も増えるし、楽しいし
。
◆お話をうかがっていると、池岡さんはすごく落ち着いた雰囲気ですが、23歳なんですよね? 23歳でこの安定感ってどうなんでしょう?(笑)。もうちょっとこう…ウェーイ!みたいなのはないですか?
よく言われます(笑)。僕としては、その安定の殻から飛び出していきたいというのがあるんですけど…。
◆昔から落ち着いていると言われますか?
この世界に入ってからだと思います。でも、もともと客観視するのが好きというか、大人数でいても率先してしゃべるということもないんですよね。1人でいるのが好きで、1人で飲むのが好きで。
自分としてはもっと騒げたらいいなって思うこともあるんです。
まあその分、役で弾けるのが楽しいんですけどね(笑)。
◆緊張することはありますか? 全然動じない感じがしますが。
めっちゃ緊張します。基本的に人と話すときも緊張しますし。
でも、舞台上では緊張はしないかな。緊張しているうちはまだまだだなって。
たぶん緊張はしているんですけど、それを自覚して感じているうちは集中できていないということだと思うんですよね。
◆池岡さんにとって俳優の醍醐味、楽しさはどんなところですか?
ずっとわがままでいられること…ですかね。これはいいことなのか悪いことなのか分からないですけど。
ずっと好きなことをしていていいよって言われているような。もちろんやりたい事をやりたいようにやっていればという事ではなく。
◆俳優になっていなかったら、今何をしていると思いますか?
う~ん…。将来の夢とかなかったんです。何をしたいとかがなくて、本当に漠然と過ごしていたんです。
◆そう伺うと背中を押してくれたお母様はグッジョブですよね。
母としては、そのとき何かをさせたいということだけだったと思うんです。そのひとつがこの世界だった。
◆そして池岡さんはその世界と水が合ったんですね。
幸いにも、そうだといいなと。今はほかのことをしている自分がうまく想像できないです。
続けていくことが一番いい結果を生むのかなって思うんです。
続けていくことが成功というか。
これはホリケンさん(堀内健)のお芝居でご一緒した出川哲朗さんがおっしゃっていたんです。
この言葉を聞いたときに、ほかのことよりも今楽しいって感じているこの仕事だなって思ったんです。
だからこれからも、俳優という仕事を楽しんでやっていきたいと思っています。
■PROFILE
池岡亮介
●いけおか・りょうすけ…1993年9月3日生まれ。愛知県出身。A型。
数多くの舞台、ドラマ、映画に出演。
現在、『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)に出演中。1月放送の「本日は、お日柄もよく!」(WOWOW)、「男水!」(日本テレビ系)にも出演決定。
2017年2月上映の舞台『柔道少年』への出演が決定している。
■ドラマ情報
『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』
フジテレビ系
毎週(火)午後9・00~9・54
<出演>
吉田羊 相武紗季 吉岡里帆 白鳥久美子(たんぽぽ) 滝沢沙織 庄野崎謙 小林且弥 池岡亮介 五十嵐健人 笛木優子 戸次重幸・高橋克典 伊藤蘭
公式サイト:http://www.ktv.jp/ladydavinci/
■舞台情報
東京公演
2017年2月9日(木)~21日(火) ザ・スズナリ
大阪公演
2017年2月24日(金)~26日(日) ABCホール
★D-BOYSオフィシャルファンクラブ「D plus」「p.o.t」最速チケット先行予約受付受付期間:11月4日(金)~10日(木)
【D plus】http://fanclub.d-plus.jp/news/judo_dplus/
【p.o.t】http://www.pot-web.com/2016/10/d20thpot.php
作:イ・ジェジュン パク・キョンチャン
演出・上演台本:中屋敷法仁
<出演者>
宮崎秋人、荒井敦史、三津谷亮、池岡亮介、桜井美南、小林正寛
一般発売日:2016年12月24日(土)AM10:00~
主催・企画・製作:ワタナベエンターテインメント
票券協力:
[東京]サンライズプロモーション東京
[大阪]キョードー大阪
チケット料金:6,500円(全席指定/税込)
※未就学児入場不可
<お問い合わせ>
■公演に関するお問い合わせ
ワタナベエンターテインメント
TEL:03-5410-1885(平日11:00~18:00)
チケットに関するお問い合わせ
[東京]サンライズプロモーション東京
TEL:0570-00-3337(全日10:00~18:00)
[大阪]キョードーインフォメーション
TEL:0570-200-888(全日10:00~18:00)
公式サイト:http://judo-shonen.dstage.jp/