◆今回、番組が同行した奇妙なイベント「バーニングマン」のことを教えてください。
放送を見ていただくと分かると思いますが、どんなイベントかを説明するのがすごく難しいんです。アート作品を作るクリエーターもいれば、会場でキャンプ生活を楽しむ人もいる。バーニングマンは商業的に利用されることを拒否しているので、実は取材自体がとても難しい。今回、テレビの取材許可をもらうためにスタッフが何度も粘り強く交渉して、ようやくOKになったようです。恐らく、あの広大な会場全体の雰囲気をここまでまんべんなく収めたのは初めてではないでしょうか。なので、その空気感をぜひ感じてもらいたいですね。貴重な映像です!
取材したのは一昨年で、僕自身も撮影していてすごく楽しかったし、面白い旅だったんですよ。だから今回放送できることになってうれしいです。
◆バーニングマンの前にエリア51にも行かれていますね。UFOで有名になったアメリカの秘密軍事施設のエリア51は、佐藤さんが奇妙なモノを撮影するきっかけになった場所ですね。
そうです。子供の頃、矢追純一さんのUFO特番とかを見て、何なんだろうと思ってました。アメリカ留学していた時に「何でもいいからアメリカの州を撮影しなさい」という課題が出て、ふとそのことを思い出したんです。当時サンフランシスコに住んでいたので、エリア51があるネバダ州は近いから行ってみたら、すごく面白くて。そこからですね、こういう撮影を始めたのは。“子供の頃に気になっていたシリーズ”みたいな感じで、その翌年には南米でナスカの地上絵を撮って、その翌年にはヒマラヤには雪男がいたなと思ってネパールへ。そういう場所に行って話を聞くのも面白いし、写真を撮るのも面白い。それを続けていたら本になって、こういうテレビの仕事にもつながりました。自分がただ好きでやっていることがまさか仕事になるなんて思わなかったし、仕事になったら今度は奇妙なモノを追いかけることが後に引けなくなってしまった(笑)。それが正直なところなので、なんでこんなことが仕事になっているんだろう? がいまだにあります。