ダブルヒガシが『第44回ABCお笑いグランプリ』優勝!ファイナルでは史上初の同点で「パニックになりました」

バラエティ
2023年07月10日
『第44回ABCお笑いグランプリ』ダブルヒガシ©ABC

7月9日に『第44回ABCお笑いグランプリ』(ABCテレビ)が放送。12組の若き精鋭たちがオールジャンルお笑いバトルを展開し、ファイナルステージはなんと2組が史上初の同点に。大会規定により、ダブルヒガシが第44代チャンピオンの座を奪取。放送後に開催された会見のレポートが到着した。

「ABCお笑いグランプリ」は「ABC漫才・落語新人コンクール」として1980年にスタートして以来、歴代のグランプリ受賞者にダウンタウン、ナインティナイン、中川家、ますだおかだ、フットボールアワー、千鳥、かまいたち、霜降り明星ら、現在のお笑い界を牽引する実力者や人気者が名前を連ねる若手の登竜門的コンテストだ。

2012年の第33回大会からは現在の「ABCお笑いグランプリ」に名称を変更し、出場資格も「デビュー10年以内」「日本全国のプロのお笑い芸人」と広く門戸を開放。以降も漫才、コント、ピン芸など、「面白ければ何でもあり」の熱き“お笑い異種格闘技戦”を展開している。

『第44回ABCお笑いグランプリ』は、全国から575組がエントリー。7月9日に行われた決勝戦には、一次選考、決勝戦を勝ち上がった精鋭12組が顔をそろえた。司会は山里亮太(南海キャンディーズ)が務め、アシスタントには本田望結が初就任。決勝戦の模様はABCテレビローカルにて生放送され、ABEMAでも生配信された。

決勝戦は、ファーストステージとファイナルステージの2ネタ方式を採用。審査は、初参戦の岩崎う大(かもめんたる)、陣内智則、7年ぶりの登場となる田中卓志(アンガールズ)、兵動大樹(矢野・兵動)、山内健司(かまいたち)、ユースケ(ダイアン)、リンゴ(ハイヒール)(※五十音順)という、幅広いジャンルの先輩芸人7名が当たった。

ファーストステージでは12組が3つのブロックに分かれ、4分のネタを熱演(※ネタ順はくじ引きで決定)。各ブロックの中で、審査員7人の総合評価が最も高かった1組が決勝に勝ち上がる。

『第44回ABCお笑いグランプリ』ダブルヒガシ©ABC

Aブロックは、天才ピアニスト(吉本興業)、素敵じゃないか(吉本興業)、こたけ正義感(ワタナベエンターテインメント)、サスペンダーズ(マセキ芸能社)の順で4組が登場。突拍子もないボケと、それを上回るキレのあるリアルな動きのツッコミの漫才が爆笑を誘った素敵じゃないかがファイナルステージへ進出を決めた。

Bブロックには、ダウ90000(YOU GO sign)、令和ロマン(吉本興業)、ハイツ友の会(吉本興業)、友田オレ(GATE)の4組が順に登場。その中で、マイナス志向のボケとキャラクターが見事にマッチした漫才で沸かせた令和ロマンが、ファイナルステージ進出を果たす。

Cブロックは、ストレッチーズ(太田プロダクション)、ヨネダ2000(吉本興業)、ダブルヒガシ(吉本興業)、オフローズ(吉本興業)の順でネタを披露。居酒屋のキャッチセールスにピンポイントを当て、次々と“あるあるネタ”を繰り広げる漫才を披露したダブルヒガシが、ファイナルステージにコマを進めた。

ファイナルステージでは、ファーストステージと異なる4分のネタを披露しなければならない。各審査員の持ち点は100点。今回は、3組ともに漫才で挑んだ。

抽選の結果、トップバッターは令和ロマン。恋愛リアリティーショーをテーマに、演技力の光る爆笑恋愛ドラマを繰り広げた。続くダブルヒガシは、誰も聞いていないという架空のラジオ番組を作り上げ、数々の笑いを散りばめた。最後の素敵じゃないかは、エレベーターの緊急ボタン1つにこだわり、爆笑ネタを展開。

審査の結果、何と令和ロマンとダブルヒガシが671点という、番組史上初の同点に。そこで大会規定に基づき、ファーストステージの得点が高かったダブルヒガシが第44代のチャンピオンに輝き、彼らにはトロフィーと優勝賞金100万円の他、副賞が贈られた。

『第44回ABCお笑いグランプリ』ダブルヒガシ©ABC

ダブルヒガシは、ともに大阪府大阪市出身の大東翔生(30)と東良介(30)が、2014年4月にコンビを結成した。なお2人は、高校の同級生同士。

「ABCお笑いグランプリ」は、今年がラストイヤーとなった2人。それだけに、優勝の感慨もひとしおのようで、「ほんまにうれしいですね。ABCをずっと獲りたくて。コントもあるし、ピン芸もあるし、漫才もあるなかで、若手で一番を獲れたのがうれしいです」と東が歓喜の声を上げれば、大東も「全てが10年で区切られたりする中で、間に合ったという。ABCもYTVも獲れたというのは、ほんまに良かったです」と喜びを語った。

今回、優勝する自信があったか問われると、大東は「優勝する自信は正直、五分やったんですけど、決勝には確実にいくと思っていました。優勝は運もあるんでね。でも、2本目をネタ合わせしながら仕上げていくにあたって、5割がどんどん6割、7割に上がっていって。決勝の舞台に立つことは分かっていたというか自信があったので、自分が思っていることに対する答え合わせができて良かったです」と。

かたや、東は「ファーストステージを勝てれば優勝できるかな、という感じの2本目の仕上がりでしたね。ただ、どこのコンビが上がってくるかで変わってくるので。でも、信じて良かったです」と振り返った。

決勝戦で重要なポイントとなるのはネタ選びだが、大東は「ネタは基本的に僕が選ぶんです。1本目は早い段階から決まっていて。2本目をどうするか、みたいな」と手の内を明かす。すると、東は「1本目のネタは自信があったというよりは、ABCのコンクールでやりたかったっていうのが強いかもしれないですね。何年か前もやろうとして、悩んだんですけどやめて。そこから、やらなくなったんですよ。でもある日、もう1回やってみたら『やっぱりええなぁ』みたいになって。いいネタやからと今年に持ってきたんですよ」と。

大東も「前は、ビビッてもうたんですよ。(キャッチセールスという)テーマがテーマなだけに。今年の最終予選もあのネタをしてるんですけど、ちょっとだけ倫理的にどうなんだという懸念点はありました。ギリまで東はビビってましたけど」と、ネタ選びの難しさを語った。

『第44回ABCお笑いグランプリ』ダブルヒガシ©ABC

そんな彼らが、ネタを作るうえで重きを置いていることも告白。大東が「こればっかりはほんとに答えのない旅でして…。特に僕らって、ネタにあんまりシステムとかないんですよ。ダブルボケをやったりとかもありますけど、作ることにおいての大事な部分は、楽しんでネタ合わせをするというのを意識してますかね。ネタ合わせの段階で楽しくないとあまり良くならない」と言えば、東は「全部、相方にまかせてるんで、大東の持ってきたものはほぼほぼOKっていう感じですね。こいつの持ってきたチケットで旅に出るという」と、漫才のネタ作りを互いに“旅”に例えてみせた。

そして今回のファイナルステージは、2組のコンビによる史上初の同点という結果に。「いやぁもう、どうなんねんって感じ。ルールを知らなかったんで、同点やった場合とかのことも考えてないし。負けたらどうしよう、勝ったらどうしようとかしか考えてなかったんで、パニックになりましたね」と笑顔で振り返れば、大東は「例えば審査委員長が最後に決めるとかなら、審査委員長は誰やと。リンゴ姉さんか? じゃ、リンゴ姉さんは令和ロマンの時に、メチャクチャ弾けるもぎたて笑顔で笑ってたし」と、その瞬間の複雑な心境を打ち明けて笑わせた。

さらに優勝賞金の使い道を尋ねると、東は「オカンに電動自転車を買ったり、オヤジはちょっとハゲてるので育毛剤とか買ったり。何か家族に還元したいというのと、お世話になってる方々にちょっと何かができたらいいかなと思います」と回答。大東は「僕は明後日引っ越しですから、ちょっと家電のグレードも上げていこうかなと思います。それと最近、妹が3人目の子どもを産みましたので、パパ替わりに何でもしてあげようかな」と願望を。

また、2人は高校の同級生ということで、東が「思い出の公園があるんですけど、そこに遊具を建てたり、貢献できたらいいですね」と提案すれば、大東も「平野西公園ね。それはオモロイな」と乗り気。しかし「ちっちゃい俺らの銅像を建てるとか」と東が振れば、大東は「いらん。汚されて終わりや」と一蹴した。

『第44回ABCお笑いグランプリ』ダブルヒガシ©ABC

番組情報

『第44回ABCお笑いグランプリ』
ABCテレビ ※関西ローカル
2023年7月9日(日)午後1時55分~5時25分

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