民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」で、8月9日(金)からTVerオリジナルコンテンツ民放5局横断TVer特別企画『神回だけ見せます!特別編』(全5本)の配信がスタート。番組収録後、シリーズの初回から出演する佐久間宣行、伊集院光が取材に応じ、番組の見どころを語った。
今回の特別企画では、日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビの5局が集結し、放送局の垣根を超えた夢のコラボレーションが実現。日本テレビ『超無敵クラス』、テレビ朝日『激レアさんを連れてきた。』、テレビ東京『バスvs鉄道 乗り継ぎ対決旅』、TBSテレビ『SASUKE』、フジテレビ『ザ・ノンフィクション』の“神回”が配信される。さらに、各番組の制作スタッフも登場し、佐久間&伊集院とトーク。撮影の裏側や番組に込めた思いを語る。
◆放送局の垣根を越えて番組が集まりました。収録を振り返っていかがでしたでしょうか。
佐久間:日本テレビの番組のみを対象にしていた初回時から「いつか5局でやりたいですよね」という話をしていたんですね。夢のようなことで、ついにかなったのでうれしいです。逆に言うと僕ら得してますよね。日本テレビ班で担当してたから、そのままMCをやれるって(笑)。
伊集院:今回はまず皮切りということで、今もなお続いているシリーズものの中からの神回っていう限定をつけて。そういう限定を付けたら似通ったものになるのかと思ったらとんでもなくて。全く違う方面から、本当にどれを取っても神回だなって思うものが来ました。テレビでもいろんな賞がありますけど、ここで紹介されるのがすごいっていうことになっていくんじゃないかっていう感じがします。
佐久間:伊集院さんもおっしゃったように、今放送している番組の神回が見られるっていいなと思いました。『超無敵クラス』って視聴者が若いじゃないですか。でも、僕らが紹介することでより幅広い年代の方が興味を持ってくれたら、今見られるわけですからね。
伊集院:他の4本は見たことがあったけど、1本知らないのがあったなってなっても、今度その最新回を見ようっていうことになるから、結構いろんな方面にウィンウィンな形はできたと思います。あとは各局が「負けたくねえな」ってどんどん新しいものを送り込んでほしいですね。
◆今回新たに番組制作スタッフの方が参加されましたが、いかがですか。
佐久間:「どこまで種明かしをしていいのかな」と思いつつ、聞きたいことをどんどん聞いちゃいました。信じられないシーンが撮れている『ザ・ノンフィクション』の山田貴光さんにはどう撮っているのか、『SASUKE』の乾雅人さんには緻密な計算で作られたステージの裏側も聞けました。
伊集院:「そういうことなんだ!」と目からうろこの話も多かったですね。僕は(番組に)出演する側だから「番組を制作する側ってこんなことを考えてるんだな」と純粋な気持ちで聞いていましたけど、この男(佐久間)は“盗み”に来てますから(笑)。
佐久間:一流のディレクターしか来ないので(笑)。
伊集院:でも聞くと、そういうことなんだって思ったりとか。目からウロコでした。
◆5局横断ということで各局の映像でしたが、それぞれの色みたいなものは感じられましたか。
佐久間:日本テレビは日本テレビしか作れない、メジャー感の作り方とか、明るさの作り方。一方、テレビ東京はずっとローカル系の旅ものをやってきた人にしかたどり着けない、いきなりこのクオリティーの対決旅なんて多分どの局も作れないみたいな。各局のDNAが残っている番組がそろったなという感じがします。それがうれしかったですね。
伊集院:配信限定番組なので、全5本のうち「どれから見るのが正解なのかな?」とも思ったんですけど、あまりにも方向性が違いすぎて「どれから見てもいいんじゃないか」と思いましたね。でも、まったく違う番組なのに、出演者の本気と「神様にしか分からないこと(その場で起きること)をどう面白くしようか」というものがそれぞれあって、ちょっとずつ共鳴しているんですよね。
佐久間:そこに絶対プロの仕事があるっていう感じがしました。今回の5本はテレビじゃないと作れないものがそろったと思っていて。テレビのスタッフで、例えば長期でロケをするとか、配信だったらこんなに長くシリーズで付き合うことはできないとか。『SASUKE』とかはもろテレビでしかできない、かつシーズンを続けてきたからこそできることがあって。
で、なにか共通点があるなと思いながらずっと見ていたんですけど、出てくれる人にリスペクトがある。だからスタッフも本気みたいな、そういう番組がそろったなって感じがして、かっこいい番組がそろったなって。
伊集院:よく「ネット対テレビ」みたいなことが言われるんだけど、なんか両方ウィンウィンのような循環にこの番組がなれたらいいと思ったし、なる予感がする。
佐久間:この企画自体がTVerがなかったらできないことですから。TVerがみんなの支持を受けて、ポータルみたいになってきたからできた企画なので、いろんな意味で、機が熟してできた企画だと思います。
◆エンタメの語り部として佐久間さんと伊集院さんは最強の組み合わせだと思うのですが、今回登場した『激レアさん』風にぜひそれぞれにラベリングをお願いします。
佐久間:僕は1回伊集院さんをラベリングして、ひどい目に遭って。“ラジオの覇王”って言って(笑)。
伊集院:そういう大げさなやつをつけるから、こっちは仕事がやりにくい(笑)。
佐久間:(爆笑)
伊集院:僕はもう「いつ寝てるんだろうおじさん」ね。本当にすごいのは、やっぱり出役もやるようになったら、普通はどっか抜かなきゃならないんですけど、それを全くやってる様子がなくて。さらには、最近ちょっとこういうの聞いたんだけど、知ってる?っていうと、大体見てるし。本当にこの人はどんな売れっ子のタレントよりも、いつ寝てるか分からないおじさん。だって、どんなに売れてるタレントでも編集してないじゃない(笑)。
佐久間:編集だけはしてないですね(笑)。
伊集院:なのに、ちっちゃな劇団のなんとかっていう公演が面白かったですよみたいな。あんたいつ寝てんだよって。
佐久間:僕は伊集院さんのラジオのリスナーで、ずっとそれで育ってきたんですけど、伊集院さんご本人も言ってたんですけど「テレビでは最近ブレイクしてきたおじさん」(笑)。
伊集院:僕ね、最近テレビでちょっと売れてきたのよ(笑)。
佐久間:ラジオではずっと売れてたけど、テレビで最近すごいブレイクしてきたおじさん(笑)。
◆最初にこの企画を聞いたときに期待していたことと、5番組を見終えての感想を教えてください。
伊集院:最初は日テレのアーカイブの中からで、その時から考えるとですけど、本当に全局でできるっていうのが一番驚くところですかね。
佐久間:それぞれの番組のスタッフさんが来てくれて、その神回を作ってくれたスタッフワークを聞けたんですけど、何よりこの5局を実現した『神回だけ見せます!』のスタッフワークが神回だったと。それはすごいなと思います。
伊集院:これが今TVerの配信スタイルとぴったりだなと思うのは、やっぱりみんなネットのテレビも興味があるっていう人として、ものすごくコンテンツがいっぱいあって、どれが面白いかよく分かんなくなってる。でも、面白いのを見逃してるのは嫌だなみたいなところだと思うんですね。その両方網羅してる人にこれ面白かったんだよっていうのを薦められるっていう。今のところ僕は1本も外れと思ったものがないので。多分それが習慣になっていくと、何にも知らないけど、あそこで言ってるんだったら見たいってことになってきてくれれば、それはありがたい。
佐久間:これが1つのブランドになってくれれば、僕らもうれしいですよね。
伊集院:僕はちっちゃい映画とか演劇でも、佐久間さんがあれ面白かったですって言うと、それ以上言わないで、俺見るからっていうのを決めてて。今情報がいっぱいあるから、それだけで見に行けるって、ないことじゃないですか。僕はそれの1つとして佐久間さんを信用してるので、この番組がそういうものの1つで、なんか面白いものないかなって僕らの子供の頃からの口癖で、多分みんなも今もその口癖で生きてると思うので、じゃああれで紹介してたやつ、1回見てみようぜっていうことで行けるような気がしていて。そういう番組にどんどん育ってほしいと思います。
◆最後に視聴者に向けてメッセージをお願いします。
佐久間:今回、夢のようなプロジェクトが成功して、本当に僕らはワクワクしています。ずっとこの企画を続けていきたいので、今回の5本はできるだけ多くの方に見ていただきたいです。間違いなく神回ですので、僕らが太鼓判を押します。どの作品にもつまらないものがありません。ぜひご覧ください。
伊集院:ただ面白いものが見たいっていう考え方の人もいいし、あとテレビの裏の裏まで知りたかったりとか、自分は映像を作りたい、配信したいっていう人にまで訴えかけるものがどの番組にもありますので、時間がある時はあれ見ようぜの感じになっていただけるとありがたいです。
あとは、それこそテレビ関係の記者の方からあれ神回だったぞっていうのを教えてもらうと、こっちも口説きやすいことがいっぱいあってね。皆さん見てるお仕事だから。
佐久間:そのうちやりたいですね。テレビ関係者が薦める神回。
伊集院:そうすると、みんなのワールドカップになって、関係者が薦めてくる番組すげえなって。やっぱり見てんなみたいな。
佐久間:願わくば、テレビジョンとかテレビライフが責任を持って許可を取ってきてほしい(笑)。
番組情報
民放5局横断TVer特別企画『神回だけ見せます!特別編』特集
特集期間:2024年8月9日(金)~9月8日(日)
特集ページ:https://tver.jp/specials/kamikaidake
配信ラインナップ(全5本)
#1 日本テレビ『超無敵クラス』
「#81 ガムシャラ応援団 第4弾」(2023年6月11日放送)
ゲスト:企画・演出 増田雄太
#2 テレビ朝日『激レアさんを連れてきた。』
「ある理由で巨大な石を持ち上げちゃったせいで地元の北陸地方を大パニックにした張本人」(2023年1月16日放送)
ゲスト:演出 舟橋政宏
#3 テレビ東京『バスvs鉄道 乗り継ぎ対決旅』
「第17弾:清里~修善寺」(2023年9月20日放送)
ゲスト:プロデューサー 高橋伸幸
#4 TBSテレビ『SASUKE』
「第38回大会」(2020年12月29日放送)
ゲスト:総合演出 乾雅人
#5 フジテレビ『ザ・ノンフィクション』
「ボクと父ちゃんの記憶~家族の思い出 別れの時~」(2021年10月17日放送)
ゲスト:「ボクと父ちゃんの記憶」演出 山田貴光