

1989年にスタートした『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日 毎週土曜 午前4時25分~5時)の35周年を祝う取材会が開催され、渡辺篤史が感謝の思いと今後の抱負を語った。
個性あふれる住宅を紹介するテレビ朝日の名物番組『渡辺篤史の建もの探訪』。番組は、日本が昭和から平成へと移った1989年の4月にスタートし、これまでに探訪した取材先は実に1827軒に及ぶ(2024年12月末現在)。
放送開始当初は学校や市庁舎など公共建築も取材対象だったが、次第に個人の住宅を専門に紹介する番組に。今では一般的となった住宅紹介番組のパイオニアとして、長きにわたり愛され続けている。また、渡辺が家のあちこちを「いいですね~!」リポートする様子は“褒め芸”とも称され、番組の見どころの一つとなっている。
取材会に登壇した渡辺は「渡辺篤史です、新人です(笑)。何を聞かれても答えますので、よろしくお願いいたします!」と場を和ませた。先月喜寿(77歳)を迎えた渡辺は、番組スタート当時41歳。35周年を迎えた心境を「番組に対する思いはスタート当時から変わっていません。ここまで続けて来られて、人生でこれほどうれしいことはないです。ただ私一人の力だけで35周年を迎えられたわけではありません。番組に関わる全ての方が盛り上げてくださったからこそ、迎えられた35周年なのだと思います。本当にありがたいです」と語った。
また、渡辺は、番組に起用された当時を振り返り「建築が大好きだったんです。20代の頃から建築雑誌を集めて、読んでいました。だからお話をいただいた時はうれしかったですね。スタート当初は公共施設を中心に全国の名建築を訪ねる番組でしたが、私が当時のプロデューサーに『建築家が設計している普通の家を紹介させていただけませんか』とお願いして、個人住宅を紹介する今の番組の形になったんです」とここだけの裏話を明かした。
フランク・ロイド・ライト、隈研吾といった著名建築家が設計した建物から、若手建築家による建物までさまざまな探訪を行ってきた渡辺。番組をいつも見てくれる友人から「毎回建物を褒めているけれど、本当にいつもすごいのか?」と聞かれた際には「建物には建築家と住人の『思い』や『夢』が詰まっている。建物には必ずいいところがある!」と胸を張って答えたという。
「35年続けてこられた秘訣は?」という質問には「無事これ名馬」と回答。「目の前のことを一生懸命に追うことを大事にしてきた結果」とこれまでをしみじみ振り返りつつ、「とにかく家が好きだから35年続いたのだと思います」と語った。
今後の意気込みについては「『建築は自由だ、家づくりは自由だ』という思いで35年間続けてまいりました。家には必ず物語があります。訪問する先々でその全てを感じたいですね。これから先もいい建築を紹介したいと思います!建築は自由だ!頑張ります!」と熱く思いを語った。
なお、35周年を記念し、2025年1月4日(土)午前6時から1時間スペシャル『渡辺篤史の建もの探訪 祝!35周年 新春スペシャル』を放送。「街」と「森」で夫婦こだわりのライフスタイルを実現した2軒の住宅を探訪する。ゲストは自他共に認める『建もの探訪』ファンの飯尾和樹(ずん)と宇賀なつみ。
2人の印象について聞かれた渡辺は「飯尾さんの番組『飯尾和樹のずん喫茶』をよく見ているんです。毎回番組の最後にコーヒーカップに字を書くんですが、その字が飯尾さんらしくて…。私、飯尾さんが大好きだなと思っていました。宇賀さんは表現力があって、人間としての美しさを感じていました。お2人と会うのをすごく楽しみにしていました」と笑顔を見せた。
また、35年間建物を探訪し続けてきた渡辺も驚いたという建築が登場するようで、「久々に『やられた…!』と思った革命的な建築なので、ぜひ、放送で見ていただきたい!」と力説した。番組では35年間の秘蔵映像も大公開する。
番組情報
『渡辺篤史の建もの探訪』
テレビ朝日
毎週土曜 午前4時25分~5時
『渡辺篤史の建もの探訪 祝!35周年 新春スペシャル』
テレビ朝日
2025年1月4日(土)午前6時~7時
※一部地域を除く
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